なぜ酷道は誕生するのか?

国道といえば、少なくとも片側1車線の快走路があり、重要な幹線道路では片側3車線以上の場所もあります

しかし、一方「大型車通行不能」「離合困難」「歩行者のみ通行可能」のような、快走路からかけ離れた道も国道であったりします

「酷道」というワードも浸透してきましたが、それらが指定される背景をまとめます

国道193号(霧越峠)

都道府県道から国道への昇格

国道は、1号から57号までが一級国道、101号以降が二級国道として指定された経緯は以前お伝えしました(国道174号の記事

その後、都道府県道が昇格される形で国道は507号まで指定されていきました

国道では国が直轄で管理するものと、都道府県が管理するものがありますが、いずれにしても費用面の負担は国が大きく持ちます

一方、都道府県道は都道府県が管理し、国が費用を負担したとしても極わずかです

つまり、財政面で負担して欲しい自治体が、この道路を国道に昇格して欲しいと請願することで、審査を経て指定されるのです

400番台に酷道が多い

国道は重要な都市間や重要な港湾、空港を結ぶ路線が指定され、現状の道路の幅が基準で指定されるわけではありません

そして、比較的新しく指定された400番以降は指定当初から狭く、特段重要な幹線道路でないところが多かったのです

また、都市部の400番台は幹線道路や高速道路もありますが、山間部(特に小さい番号に並行する路線)では改良工事が進まず酷道として残されることも多くあります

未舗装区間のあった国道458号     

もう新しく酷道が誕生することはないのか

国道指定は1993年を最後に30年以上されることなく、これからも指定されることはないと言われています

つまり新しい番号により酷道が新たに誕生することはありません

ただ、極まれに酷道が新しくできる場合があります

それは国道の指定区間の変更です

例えば、国道416号の福井石川県境の大日峠は、長らく国道が寸断されていました(点線国道)が、2018年に大日峠道路として開通しました

大日峠道路 県境    

しかし、東へ5kmほどのところに国道157号が並行しているため、対面ができるほどの道路幅での開通となりました

このような例外はあるものの、道路の拡幅やバイパスの開通などで全国で酷道が減少しているのも事実です

みなさんも安全運転で時代に取り残された酷道を踏みしめてはいかがですか?


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